【初心者向け】
バッチからアプリを開く手順
ダブルクリックするだけで、複数のコマンドを自動で実行してくれるバッチファイル。
何度も使うコマンドを1つにまとめて自動化できるので、慣れると手放せなくなります。
今回は、コマンド初心者でもできた「バッチファイルで任意のアプリを開く」までの手順をまとめてみました。
さっそく、バッチファイルを作ってみましょう!
バッチからアプリ起動させるコード
今回使う、バッチでアプリを起動させるコードはこちら。
echo off
start アプリ名.exe
exit /b
メモ帳やテキストエディタなどにコピペして、ここでは「アプリ起動.bat」という名前で保存します。
この時、ファイルの「文字コード(エンコード)」は「shift-JIS」を指定します。
理由はWindowsのコマンドの標準文字コードが「shift-JIS(ANSI)」のためで、「UTf-8」にすると日本語ファイル名が文字化けしたり、認識できなかったりします。
あとは「アプリ名.exe」部分を起動したいアプリの名前に変更して、バッチファイルをダブルクリックすると、指定アプリが開くようにしていきます。
「excel.exe」や「chrome.exe」など、一部のアプリは何もしなくてもアプリ名だけで起動しますが、自分でダウンロードしたアプリなどでは、例外もあります。
「start excel.exe」など、「start アプリ名.exe」でアプリを起動できるのは、アプリのダウンロード時などに、あらかじめアプリのパスが環境変数「PATH」に登録されているためです。
環境変数「PATH」は、コマンドでアプリ起動などをしやすくするために、よく使うアプリのパス(=アプリが存在する場所)を登録しておける仕組みです。
PATHに場所が登録されているアプリは「start アプリ名.exe」のようにアプリ名を指定するだけで、アプリを起動させる事ができます。
環境変数「PATH」の通し方
ここからは、環境変数「PATH」に、任意のアプリのパスを通す(登録する)手順を見てきましょう!
バッチ初心者の私でもできた手順になります。
パスを通したいアプリを右クリックして「プロパティ」をクリック。
「場所:」部分に表示されているテキストを全て選択してコピーします。
これで、このアプリのパスを取得できました。
MEMO 起動させたいアプリファイルが何処にあるか分からない場合は、「F3」キーを押してファイル検索窓を出し、アプリのファイル名を入力して、ファイルのある場所を開きます。
続いて、このパスを環境変数「PATH」に登録していきます。
再び「F3」で検索窓を呼び出して、「環境変数」と入力。「環境変数を編集」が候補に出てくるのでクリックします。
「ユーザー環境変数(U)」にある「PATH」を選択して「編集」ボタンをクリック。
MEMO
ユーザー環境変数は、PCにログインしているユーザーにのみ有効な環境変数です。
システム環境変数は、ログインしてるユーザーに関わらず、そのPCで有効な環境変数です。
「ユーザー変数の編集」ウィンドウが開くので、「変数値(V)」の欄を選択します。
すでに何か入力されている場合は、最後尾に「;」がなければ入力します(「;」はパスの区切りを表します)。
あとは先程コピーしたパスを貼り付けて、末尾を見て「\」がなければ追記。
「OK」を押して「ユーザー変数の編集」ウィンドウを閉じます。
もう一度「OK」を押して「環境変数」のウィンドウを閉じます。
これで、「PATHを通す」ことができました!
あとは、バッチファイルで「アプリ名.exe」の部分を、アプリのファイル名に変更して保存。
保存した「.bat」をダブルクリックすると、アプリが起動できると思います。
バッチ内で一時的にPATHを通す手順
環境変数を触るのがこわい、という場合は、バッチ内で一時的にPATHを通す事もできます。
コードはこちら。
echo off
set PATH=%PATH%;アプリのパス;
start アプリ名.exe
exit /b
「アプリのパス」の部分を開きたいアプリのパスに、「アプリ名.exe」の部分を開きたいアプリファイル名に置き換えます。
パスを取得するには、起動したいアプリファイルを右クリックして「プロパティ」をクリック。
「場所:」部分に表示されているテキストを全て選択してコピー。
これを「アプリのパス」部分と置き換えて、末尾に「\」がなければ追記します。
パスは「C:\」ではじまって「\;」で終わる形式になると思います。
あとは、バッチファイルで「アプリ名.exe」の部分を、アプリのファイル名に変更して保存。
保存した「.bat」をダブルクリックすると、アプリが起動できると思います。
バッチファイルから
アプリを開く・まとめ
環境変数の「PATH」にアプリのパスを登録すると、アプリ名だけでアプリを指定できるようになり便利です。
バッチ内でパスを通す事もできますが、こちらhバッチの動作が終了するとPATH設定も消えるので、何度も使うアプリなら、環境変数でPATHを通しておいたほうが楽です。
注意点としては、バッチファイルの「文字コード(エンコード)」はしっかり「shift-JIS」にすること。「UTF-8」ではどこかに日本語がある場合、正常に動作しません。
また、バッチは拡張子が「.bat」であれば、ファイル名はお好みで変更してOKです。
今回使ったコードの解説はこちらの記事でまとめているので、どういう内容なのか興味がある方は、良ければ覗いてみてくださいね。