クリックを計測!
Google Analyticsでのイベントトラッキングのやり方
SNSボタンや広告バナーのクリック数を計測するには、Googleアナリティクスのイベントトラッキングコードを使うとカンタンに実装できます。
クリック数を計測したい要素に計測用コードを埋め込むだけ。
あとは、Googleアナリティクスでクリック数を自動で集計してくれます。
ここでは、Googleアナリティクスでクリック数を計測するための、イベントトラッキングコードを実装する手順を見ていきましょう。
Googleアナリティクス
イベントトラッキングのポイント
Googleアナリティクスのイベントトラッキングコードを使う上で、押さえておきたいポイントは2つ。
①アナリティクスのトラッキングコードとセットで使う。
Googleアナリティクスで計測していないページで、Googleアナリティクスのイベントトラッキング機能は使えません。
Googleアナリティクスでクリック数を計測する時は、アナリティクスのトラッキングコードをセットしてから使いましょう。
②コードのバージョンを合わせる。
Googleアナリティクスのトラッキングコードには、新旧の異なったバージョンがあります。
イベントトラッキングコードも、それに合わせた新旧のバージョンがあります。
コードは新旧で互換性がないため、旧式トラッキングコードを使っているページで新式イベントトラッキングコードを記述しても計測できません。
旧式トラッキングコードを使っているなら、旧式イベントトラッキングコードを。
新式トラッキングコードを使っているなら、新式イベントトラッキングコードを使います。
アナリティクスのトラッキングコード内に「gtag.js」と記述があれば新式、「analytics.js」と記述があれば旧式です。
POINT 2019年以降にアナリティクスを使い始めたなら、デフォルトで新式(gtag.js)になっているので、イベントトラッキングコードも新式を使います。
さらに、イベントトラッキングで覚えておきたいポイントも2つ。
③計測には時差がある。
イベントトラッキングコードを設置したあと、Googleアナリティクスで計測・確認できるまでには、少し時間がかかります。
クリック後、5分~10分ほど待ちましょう。
④計測には誤差がある。
javascriptのonclickは、端末ごとに多少の誤差が出るようです。
onclickは元々PCのクリックを計測するハンドラなので、スマホのタッチを時々取りこぼすなど、実際のクリック数と数が合わない時もあります。
イベントハンドラは他にも種類はありますが、もっとも汎用性の高いonclickが使われる事が多いようです。
イベントトラッキングの実装の仕方
Googleアナリティクスで計測してるいるページで、クリックを計測したい要素(リンクなど)に、イベントトラッキングコードを追加します。
ここでは、新式(「gtag」版)で見ていきます。
onclick="gtag('event', 'アクション', {'event_category': 'カテゴリ','event_label': 'ラベル','value': '値'});"
このコードを、計測したいリンクに埋め込みます。「aタグ」にイベントトラッキングコードを追加してみましょう。
<a href="https://リンク先URL/" onclick="gtag('event', 'アクション', {'event_category': 'カテゴリ','event_label': 'ラベル','value': '値'});">ここをクリック</a>
「gtag(~);」内には必ず入れる必須のタグ、あってもなくてもOKなタグとがあります。
'event'
必須。ここは「event」のままいじらない。
'アクション'
必須。名称変更OK。どんな動きを計測するか、自分でわかりやすい名称を入れます。
'event_category': 'カテゴリ'
任意。あってもなくてもOK。名称も自分で変えられる。
'event_label': 'ラベル'
任意。あってもなくてもOK。名称も自分で変えられる。
'value': '値'
任意。この動きで発生する数値を整数で入れられる。
必須なのは「gtag('event','アクション');」のみですが……
計測ページはデフォルトではカテゴリで分類されており、カテゴリが設定されていない場合は「general」と表示されます。
これだと、何がクリックされたのか分かりづらいですよね。
カテゴリとラベルには、分かりやすい名称をつけておくと管理しやすくなります。
特にラベルには、どのリンクかを識別する名前をつけておくと、より細かく識別することができて便利です。
SNSボタンを計測する場合の例を見てみると……
<a href="リンク先URL" onclick="gtag('event', 'click', {'event_category': 'sns_button','event_label': 'Twitter'});">
SNSボタン
</a>
カテゴリーには「'event_category': 'sns_button'」
ラベルには「'event_label': 'Twitter'」とすることで、SNSボタンの中のTwiterボタンのクリックと、ひと目で識別する事ができます。
また、イベントトラッキングは画像リンクでも使えます。
<a href="リンク先URL" onclick="gtag('event', 'click', {'event_category': 'img_link','event_label': 'img1'});">
<img src="画像.png">
</a>
計測を確認するには?
①トラッキングコードとイベントトラッキングコードを書いたページを、サーバーにアップします。
②イベントトラッキングコードをつけたリンク等を実際にクリックしてみます。
③アナリティクスでトラッキングコードが有効か確認します。「アナリティクス>リアルタイム>概要」と進み、自分のアクセスが計測されていればOK。
④アナリティクスでイベントトラッキングコードが有効か確認します。「アナリティクス>行動>イベント>概要」と進んだページで、クリックから5~10分後に計測が表示されます。
クリックが計測されない時に確認すること
コードを埋め込んでみたものの、クリックが計測されない、という時は以下を確認してみましょう。
head内にトラッキングコードは貼られているか?
トラッキングコードとイベントトラッキングコードのバージョンは合っているか?
スペルミスはないか?
クリックしてから5分~10分以上待ったか?
計測確認ページ(アナリティクス>行動>イベント>概要ページ)で、日付(表示期間)に当日が含まれているか?
アナリティクスの計測ページでは、日付(表示期間)はデフォルトでは昨日までになっていたりするので、計測されない、という時は一度確認してみましょう。
はじめてイベントトラッキングコードを実装する時は、慣れないコードや計測で、ちょっとあたふたする事もあります。
実際にサイトに組み込む前に、簡易なテストページで試してみると、落ち着いて対処できておすすめです。